2011年5月10日火曜日

先入観

英語では,日本語の「です」や「ます」といった,敬語に直接的に該当する言葉がありませんよね.
もちろん,丁寧な表現はあります.たとえば,Could you ~や, Would you ~など.
でも,これは一部であって,日本語の敬語に対応付けできるような表現を,英語は持ち合わせていないように思われます.

映画やテレビのインタビューなどでは,たいていの場合は,英語で話している内容に対する日本語の字幕が画面上にでるはずです.

アメリカ人などで多いのは,
「~したんだ」とか,「~は最高さ!」
みたいな,わりとフランクな言葉遣いで日本語字幕がついていることが多いですよね.
ここで私たちに,アメリカ人はこんな感じの性格(=フランク)なんだ,という先入観を与えてしまうような気がします.

これは,最初に述べた,敬語にあたる表現が英語にはないため,訳者が勝手につけているイメージにすぎません.実際には,そのアメリカ人は,とても謙虚な人で言葉遣いも丁寧かもしれません.しかし,メディアでは,フランクな雰囲気で日本語字幕がでてくるので,先入観をもってしまいます.

背景を考えれば,致し方ないことなのかもしれませんが,少なからず,イメージの植え付けは行われていることでしょう.

こういう先入観はこわいですね.それも,気づかないうちに埋め込まれたものは,気づきにくい.
客観視することは大切です.先入観など,ものごとを疑ってかかる姿勢はやはり重要だと思います.

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